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俳優矢崎広くんと若手俳優さん中心の舞台観劇&映画ドラマ感想ブログ

MACBETH①


ラフォーレミュージアム原宿
8/12マチソワ観てきました。まだまだ観る予定だけど、2公演見ての感想をひとまず新鮮なうちに。
待ちに待った矢崎広初主演舞台ということで期待して行ってきました。
ステージは四方を客席に囲まれた円形舞台。わりとどこから観ても観にくいってことは無さそうだし、何より色んな方向から観てみたいなと思った。
会場全体が暗い森の中のようなイメージ。黒い木の葉のような装飾が壁という壁に施されていて、ここまでしたかったからラフォーレだったのか、と納得してしまった。確かにここまで客席をいじるのは劇場では無理かもしれない。
客席はちゃんと段差がついているので前の人を気にせず観ることができる。ただ、パイプ椅子なのでちょっとお尻が痛い。
トライストーンメンバーズサイト先行で取ったのでサイン入りオリジナルチラシを貰った。ひとしきり笑うwぴろしの頭の中を見てみたいw

マチネはBブロック2列目、ソワレはCブロック最前。
簡単な感想としては、本当に直球でマクベスなんだな!という。そう言ってはいたけど。
約2時間なのでやや駆け足な印象。なので読んでいないとかなりわかりづらいかもしれない。
読んでいなかった友人は、今何が起こっているのかよく分からなかったと言っていた。
最初7人の魔女って言われてて、多いなと思っていたけれどすべての通路から魔女が出てくるのでなるほどと思った。魔女がまた不気味で良い。フードをかぶっているので顔がわからないのがまた良い。

若きマクベスが魔女に唆され、更に夫人に背中を押されて野心のままに堕ちてゆく。
25歳の若手俳優がマクベスを、ということに注目されているけれど、個人的には25歳の矢崎広だからこそのマクベスだなと思った。他の同年代の役者がマクベスを演じてもやっぱり全く違うのだろうし、矢崎マクベスという呼び名がとてもしっくりきた。

ただ、ぴろしの演技は前半あまり抑揚が無くてどんどんとぶつかってくるような、パンフレットで板垣さんがおっしゃっていた言葉を借りると発散しているような演技が続くのがちょっと気になった。パワーが強すぎて台詞がなかなか頭に入ってこない。これはバンクォーもそうかも。
馬渕さんはとても流れるような演技をされる方だなという印象。
矢崎マクベスと馬渕夫人は、夫婦というより親子か姉弟のように感じた。他の方も言ってらっしゃったけれど、憧れの女性を妻にできた青年と、そんな年下の青年が可愛くてしょうがない夫人というイメージ。前半は可愛いとすら思える。
王の暗殺をやっぱりやめようと言い出すマクベスに、しっかりしてと叱咤する夫人。最終的には愛しいお前の為にやる!となるあたりとか、姉さん女房だなと。
妻の為に男らしくあろうとするマクベスと、夫に男らしくあってもらう為に尽力する妻。

ダンカン王が仮面をつけて一切しゃべらないという演出は、王の威厳というか偉大さを表せていて良いなと思った。こばかつさんがでかいから、また迫力があるのも良い。

ダンカン王を殺して取り乱す様子。血に濡れた短剣をえづきながらなんとか固まってしまった手から落とすところとか、魔女の声に怯え錯乱する様子とか。いやだいやだと駄々をこねるところとか。人間くさいマクベスだなーという印象。

宴のシーンはとても印象的。バンクォーの亡霊に怯え取り乱し、はっと我に返って椅子を勧めるものの椅子に座れる状態ではないことに気づいて救いを求めるように夫人を見るマクベス。めまぐるしく変わる表情にちょっと鳥肌がたった。

このあたりからのマクベスの感情の起伏の激しさがとても良い。
癇癪を起こすように叫んで暴れて、次の瞬間にはとても静かな声で囁く。この壊れていっている感がすごくゾクゾクする。

イングランドに逃げたマルカムのもとへ行ったマクダフにロスが城が襲撃された事を伝えるシーン。妻も子供も皆惨殺されたと聞かされたマクダフの静かな絶望と怒りがすばらしい。じわじわと殺気を帯びてゆく感じが、その静かさが凄くゾクッとした。松村さん本当にすばらしい。

夢遊病になった夫人の怖さと悲しさも凄いものがある。悲鳴のような泣き声のようなため息の声がものすごく悲痛で、夢遊病の中マクベスにもうやめてと訴えているのが切ない。この人はこの人でとても孤独になってしまって悔いているのだなと。悲しくて目を背けたくなる。
そして長倉くんのメイドの可愛いこと!彼は本当に可愛いなー。

医者に詰め寄るマクベス。ここの感情の起伏が怖いったらない。
自分は誰にも殺されない、怖いというものはみな縛り首にしろ!と大声でわめいたかと思えばすぐに医者に静かな声で患者の具合はどうだと尋ねる。心の病は私には治せないと言われると、医学など犬に食わせてしまえと激昂し突き飛ばすが、またすぐに静かな声でこの国の病を治してくれと懇願する。この波が恐ろしくて恐ろしくて、本当に表情の変化が激しくて、うわぁと声が出そうになった。

夫人の死を知らされたマクベスの、「何も今死ななくとも…」の言い方がとても好き。凄く空虚で、魂が抜けてしまったような声。そして「人生は歩きまわる影法師、あわれな役者だ」の有名なシーン。ここが本当に泣いているように見えた。もしかしたら本当に泣いていたのかもしれない。蹲り嘆くマクベスに追い討ちをかけるように森が動いたという報告。ここはもう、もしかしたらすべて受け入れて死ぬ覚悟をしていたのかなと思った。
ただで死ぬつもりはないけれど、夫人の望んだように男らしく死にたいけれど、きっと自分はここで死ぬんだなという諦めというか、決意。
もしかしたら狂気のマクベスが、ここは正気だったんじゃないのかなと思った。

マクダフとの対決は、さすがにマクダフの存在感が勝ってしまっていたなと思った。それが経験によるものなのか年齢によるものなのかは分からないけど。激しく剣を振るうマクベスと、静かに突き進んでくるマクダフ。とても対称的。
倒されたマクベス、めっちゃ生きてますねと思ってしまったごめん。だってものすごく胸が上下しているんだもの。さすがにそこまでは、ごめん。
マルカムが死んだマクベスを指して悪人と呼ぶのがとても悲しいなと思った。悪人なのは確かだけれど悲しかった。そしてマルカムがとても真っ当な王に思えてやっぱりマクベスを悲しいと思った。
最後倒れたマクベスのもとにそっと夫人が寄り添う演出がとても美しい。本当に悲しく美しい夫婦だ。

カテコで最初と最後に挨拶をするぴろしを見て、ああ主演なんだなーと改めて思った。
笑顔のぴろしを見てとてもほっとする。
私は彼のファン暦はほんっとうに短いのだけれど、それでも妙に感慨深く感じてしまう。
パンフレットの板垣さんとの対談で、板垣さんがおっしゃっていたことが凄く納得できて、本当に良い演出家と良い役者に支えられて、初主演という記念すべき舞台がこのマクベスで良かったなと思う。そしてるひまにも愛されているなと。

2回観た段階では、まだまだ矢崎広はやれるはず!という気持ちなのでこれからどんどんブラッシュアップされていくことを期待。観て損は絶対に無い舞台だと思うけれど、まだ満足できないよ!というのが正直なところ。
あとこの舞台は観客側であっても凄く体力と精神力を持っていかれる舞台だと思うので、これマチソワは役者さんの体力が心配になるレベル。でも殺陣のシーンとかはソワレのほうが断然良かった。
間にあるこばかつさんの門番のコントでの笑いがとても救いになった印象。あれが途中にあるからほっと息をつける。あれが無いと窒息してしまいそうになる。

私は今日13日公演を観た後、次は18日なのでより熟成されたものが観れたら良いなと思っている。
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カテゴリー:舞台
テーマ:観劇  ジャンル:学問・文化・芸術

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俳優矢崎広くんが好きです。
若手俳優中心の舞台関連の感想、レポ、企画中心
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