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俳優矢崎広くんと若手俳優さん中心の舞台観劇&映画ドラマ感想ブログ

【映画】ボーダーライン


2016/06/29 2D字幕で観賞
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ

とにかく体力を削られる作品だった。
ストーリーとしてはエミリー・ブラント演じるFBI捜査官ケイトがメキシコ麻薬カルテル殲滅部隊に派遣され麻薬戦争の現実を目の当たりにする話。
主人公であるはずのケイトは終始蚊帳の外に置かれている。彼女は非常に優秀であるもののメキシコ麻薬カルテルに関しては完全なる素人で、観客同様ただ圧倒され目撃者になるほかない。

冒頭からショッキングなシーンが畳み掛けてくるが、それはまだまだ文字通り序の口の展開でしかない。未曾有の事態に茫然とする他無いFBIから麻薬戦争最前線に立たされたケイトは圧倒的な現実を目の当たりにする。地元警察すら信用出来ない状況で法規を完全に無視した作戦に常識などは通用せずまさに善と悪のボーダーラインが揺らいで行く。更に言えば、特に終盤からはこちら側に留まろうとする者とあちら側へ行ってしまった者のボーダーラインの話でもある。
漸く麻薬戦争の全体像が見えて来たかに思えても、次の瞬間にはそれすらも氷山の一角でしか無かった事を思い知らされる。
ひとりの麻薬王を倒したところで次の麻薬王が生まれるだけであり延々と続く地獄のような争いの全体像などもしかしたら誰ひとり把握していないのかもしれない。
相次ぐ街並の俯瞰映像から、不気味な威圧感すら感じた。
現実に今なお続いている終わりの見えない争いを描いているからこそ何も解決せずただ地獄のような争いを延々と繰り返すだけという徒労感に観終わった後ただただぐったりした。
しかし退屈な瞬間など無く、次から次へと物事が動いていくので没入感が素晴らしい。時間が経つのがあっという間と言える程のめり込んでしまう。
また、終盤からの怒濤の展開は娯楽映画的な面白さがありわくわくしてしまう。
しかしスカッとする映画とはほど遠くあまりに苦いラストは厭な余韻を残す事間違い無し。

今作は何と言ってもケイトを指揮する立場でありながらまるで素性が知れない謎の男アレハンドロを演じたベニチオ・デル・トロの快演がとにかく素晴らしい。内に計り知れない闇を抱える得体の知れない男アレハンドロ、本当に飛び抜けて素晴らしかった。
そして主演のエミリー・ブラントがどんどんどんどんやつれて行く感じがまた素晴らしかった。
続編が作られるらしいけれど、これどう続けさせるんだろう……
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カテゴリー:映画
テーマ:映画感想  ジャンル:映画

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